医療従事者向け参考情報

医療従事者の皆様へ ~ 参考情報 ~

経鼻内視鏡検査の前処置・挿入法について

経鼻の特長を生かした、経鼻ならではの「How to」を集約したもので、
苦痛の少ない経鼻内視鏡検査を行うために必要な「How to」の映像を揃えました。下記2つのリンクからご覧ください。

(監修:出雲中央クリニック 宮脇哲丸先生)

前処置 >

挿入法 >

胃内視鏡検査の観察手順について(2019.5.14)

公益財団法人早期胃癌検診協会附属茅場町クリニック所長の中島寛隆先生に、胃内視鏡検査の観察手順について解説していただきました。
噴門から順行性に観察して幽門輪に達しターン観察で噴門に戻ってくる方式(日本消化器がん検診学会監修 対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル~A法 の場合)になります。

経鼻内視鏡を用いた舌根部と下咽頭後壁の観察について(2019.5.14)

公益財団法人早期胃癌検診協会附属茅場町クリニック所長の中島寛隆先生に、経鼻内視鏡を用いた舌根部と下咽頭後壁の観察について解説していただきました。患者さんの協力があればここまで観察できるというのが動画で示されています。

検査中の口腔内の唾液対策に

横浜栄共済病院(神奈川県横浜市)では内視鏡検査の際に、サルサクション®という唾液吸引チューブを使用し、快適な検査を実現しているという。そのチューブの有用性について、メーカーとの共同開発にも携わっていた看護師・内視鏡技師の千葉史恵さんは、次のように語っている。

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2010年に経鼻内視鏡を導入し、今では年間で約1,600件の検査を行っていますが、検診経鼻内視鏡検査は抗コリン剤を使用しないため、唾液の分泌が多くなります。
実際に当院で行なったアンケートでも、約7割の受診者が「検査中の唾液に不快感を覚えている」と回答していました。また、受診者が唾液を嚥下してしまうと胃粘膜やスコープに付着し検査時間の延長につながるうえに、粘膜異常の見落としやレンズ面の水切れ不良の原因にもなり得ます。そういった課題を解決できないか、という観点から検討を進めていきました

この吸引チューブの特徴は3点あります。1つ目は医療用吸引機に直接接続できること、2つ目は曲げやすく形状維持が可能なので唾液が溜まる箇所に設置して持続的に吸引できること、そして3つ目は口腔内にセットするチップはやわらかい素材で6つのスリット状になっているため、口腔内粘膜に吸い付きにくく効率的に唾液を除去できること、です。

持続吸引ができる点は検査をサポートする私たち看護師・内視鏡技師にとっては、何度も唾液吸引をする必要がないので作業負担を軽減できますし、術者にとっても唾液の流入が大幅に少なくなることで、胃粘膜の洗浄時間も短縮できます。結果、当院では検査時間を約3分の2に短縮できました。そして受診者にとっても、吐き出す唾液が少なくなるため不快感を軽減できます。実際に、93%の受診者がサルサクション®を使用することで「不快感を軽減できた」と回答しています。

受診者・術者・内視鏡技師、3者にとってメリットがあるこのデバイスが、今後の内視鏡検査の発展に貢献することを願っています。

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お問い合わせは、富士フイルムメディカル株式会社(03-6419-8045まで)

九州医療センター主催 経鼻内視鏡精度アップセミナー・レポート(2017.10.14)

2017年9月、独立行政法人国立病院機構 九州医療センターで開催された経鼻内視鏡精度アップセミナーのレポートを掲載します。

少し長いので、タイムコードをお示ししておきます。
ご覧になりたいところを指定してご覧ください。

■01:46 九州医療センター 光学診療部長 原田直彦先生の司会による症例検討
■16:31 九州医療センター消化器内科 隅田頼信先生のご講演「極細径内視鏡による咽頭観察の工夫」
■20:10 層別化(ハイリスク群の絞り込み)
■21:18 唾液の除去(前処置のガスコン水の活用について)
■23:40 観察法について(経鼻内視鏡の有用性、バルサルバ手技 等)

経鼻内視鏡検査のコツ~九州医療センター:原田先生のご講演 (2017.9.23)

2017年9月、独立行政法人国立病院機構 九州医療センターで開催された経鼻内視鏡精度アップセミナーで、消化器内科医長:原田直彦先生がご講演された「経鼻内視鏡検査のコツ」を公開します。

セミナー「実践!経鼻内視鏡の検査法とピットフォール」(2017.5.18)

消化器内視鏡学会で経鼻内視鏡をテーマとしたセッションが2つありました。
簡単にレポートします。

ひとつ目のテーマは「実践!経鼻内視鏡~検査法とピットフォール」。

司会:京都第二赤十字病院 健診部 小林 正夫先生
演者:大阪赤十字病院 消化器内科 圓尾 隆典先生
演者:江川内科消化器科医院 江川 信一先生

最初に登壇されたのは、大阪赤十字病院消化器内科の圓尾隆典先生。

・最新のレーザー内視鏡はとても明るくなっているが、経鼻の場合、病変があれば近づいて確かめることが大事。そこを理解して検査に臨めば、病変の判別もしやすくなっていると思う。

・経鼻内視鏡検査の特徴は、楽・安全・安心‥という点。中でも、会話ができるというのは最大のメリット。楽だと感じるのは、検査中に会話ができるから、という要素が大きい。

・前処置で押さえてきたいポイントは3つ。
1)検査当日、起床したら検査まで水分制限をしない
2)ガスコン水は150㏄、しっかり飲んでもらう
3)プリビナなどの血管収縮剤は検査開始10分前に済ませる

・スコープを挿入するときは、右手と鼻の距離を短く少しずつ入れていくこと。
撓わないように気をつけることが大事。~ この挿入方法につきましては、動画で「適切な方法」と「望ましくない方法」を並べて示されて、とてもわかりやすいご講演でした。

次に登壇されたのは、江川内科消化器科医院の江川信一先生。テーマは「挿入と観察の工夫」。

■挿入について
・中鼻甲介下端ルートと下鼻甲介下端ルートがあるが、軸回転を使ってスムーズに入る角度を探すことがポイント。挿入できない例はほとんどない。

・下咽頭食道入口部の挿入は簡易発声法~「ウ―」と声を出してもらっている。
下咽頭の観察も意識して2回発声してもらうようにしている。

■観察について
・病変を発見したら遠景・中景・近景 この3点セットで撮影する。
あとで局在がわからなくならないように遠景でランドマークを入れておくことが大事

・Jターン観察において左右アングルを活用することがポイント
左ターン右アングルで体部小弯前壁を
右ターン左アングルで体部小弯後壁を
空気量の増減も活用しながら観察している。

・BLIやLCIなどのIEEを活用する。

・LCIは赤をより赤く、白をより白く識別できるので強調するため、視認しやすくなる。

現に、経鼻内視鏡で病変を見つけてESDにまわしたものの経口内視鏡で観察したが判別が難しかった、と言われたこともあった。

セミナー「胃内視鏡検診時代における経鼻内視鏡の位置づけは?」(2017.5.18)

司会:東京医科大学 消化器内視鏡学 河合 隆先生
司会:金沢医科大学 消化器内視鏡学 伊藤 透先生
特別発言:国立病院機構函館病院 加藤元嗣先生

演者① 国立病院機構九州医療センター 消化器内科 原田直彦先生
演者② 東京医科歯科大学 消化管外科学 川田研朗先生
演者③ 金沢医科大学 消化器内視鏡学 川浦 健先生
演者④ 兵庫医科大学 内科学消化管科 渡 二郎先生

演者の先生のお話につきましては、
配布いただいた資料に要約版が同封されていましたので、それをスキャンしてお示しします。

①「福岡市胃がん個別内視鏡検診の現状 検診における経鼻内視鏡の役割」

②「胃がん検診時代の経鼻内視鏡による頭頸部・食道癌診断」

③「胃腫瘍性病変検出に関する極細径内視鏡LCI診断の有用性」

④「経鼻内視鏡検査におけるBLIを用いた早期胃癌診断のコツ」

検診においても、また口腔・咽喉頭領域でも経鼻内視鏡が有用であるということをご説明いただいたほか、LCIについては視認性の高さを評価する声が多かったのが印象に残っています。

国立病院機構函館病院の加藤元嗣先生は、特別講演で
「LCIモードが出てきたことで内視鏡の診断が大きく一歩前進しました。胃カメラで辛い思いをしたことがある人や初めて受ける人には経鼻内視鏡を施行していますが、最初から最後までLCIだけで観察していることが多く、白色光で観察していると不安に感じることもあります。LCIモードの特徴はラベンダーカラー。Hp除菌前と除菌後で違いが明らかに視認できる点や腸上皮化生が診断しやすくなった点も大きな進歩で拾上げ診断が容易になると思います」とお話されていました。

「精度管理されていない胃がん内視鏡検査はいらない」

   ~第25回経鼻内視鏡研究会in関西より(2016.6.23)

独立行政法人国立病院機構九州医療センター光学診療部部長:原田直彦先生の講演録を要約したものです。PDFデータをご確認ください。

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「経鼻内視鏡の鼻出血・鼻痛対策」

   ~第24回経鼻内視鏡研究会in関西より(2015.11.3)

独立行政法人地域医療機能推進機構大阪病院・耳鼻いんこう科主任部長の望月隆一先生による「内視鏡で見られる咽頭疾患あれこれ」と題した講演は動画も数多く盛り込まれた興味深いお話でした。

挿入ルートについては、自ら「鼻から通すことにかけては専門家」と前置きされた上で「中鼻道を通すのがいいと思う」と。「鼻出血でこちらに紹介されてくるケースは鼻中隔が多い」そうです。

そして「痛み」について。
会場から「経鼻挿入において鼻痛を訴える人がいるので、通すときも狭いところより固いところの方に気をつけています。そういう理解でよろしいでしょうか」という質問に対して、「痛いのは固くて粘膜の薄いところを通っているからで、鼻中隔だと思います。中鼻道を通していくと、狭いように見えるかも知れませんが、粘膜が厚くて押しのけて行けます」と説明。

「咽喉頭部について気になってもやたら生検しない方がいい」とのアドバイスもありました。「披裂間の血管腫などで生検してしまうと大出血を起こしてしまう」という例も紹介しながら「信頼できる耳鼻咽喉科のドクターとのパイプを作っておくことが大事」とし、「バイオプシーをどうするか・・、自分で診断していいのか・・、など気になったことがあればすぐに耳鼻科に相談してください。それが双方にとっていいことだと思います」と耳鼻咽喉科との連携の重要性を強調していました。

三宿病院看護部:岩永さんの講演

   ~コメディカルの方々へ「声かけのポイント」(2013.10.13)

今回は、スコープ挿入時の声かけのポイントについて。

前処置が終わるとスコープの挿入に移っていくわけですが、
私たちは、鼻にスコープの「マーカー」が入っていくタイミングに注目して患者さんに声をかけています。

「マーカー」とは‥
(A) 通常の被覆との境目にあるマーカー、
(B)15センチのマーカー、
(C)20センチのマーカー
この3つです。(添付PDF参照)
koekake

(A)境目が鼻に入っていくあたりから、鼻道の一番狭いところになります。
ですから、そこから(B)15センチのマーカーまでは、できるだけ奥の部分が広がるように、
「鼻で息を出してください」と声かけをしています。

そして、
(B)15センチのところで「のどに当たりますよー。力を抜いてください」
(C)20センチを越えたら「もう食道に入っています。大丈夫ですか」
といった感じで声をかけていきます。

スコープが胃の中に入ると、
胃液などを吸引し始めるので先生の手が止まります。
その時点でも
「大丈夫ですか」
「お鼻、痛くないですか」 と声をかけてあげます。

あと、注意したいことに唾液対策があります。
唾液を飲み込まれてしまうと、それを吸引してしまい、スコープの吸引チャンネルが詰まってしまうこともあります。
ですので、「唾液は飲み込まずにティッシュで出してください」と声をかけています。

検査中、とくに鼻道を通過しているときは
細いところを通そうと、先生はモニターをずっと見ているわけですが、
患者さんは痛がったり、我慢していることもあるんですね。

ですから、介助する側の私たちは、先生と同じようにモニターを見るのではなく
スコープの位置を見ながら声かけをしていくことが大事じゃないか、と思っています。

======== 前処置にあたっての心得(まとめ) ==========

●コミュニケーションを十分に

●痛がらせない

●無理しない

●手間と時間を惜しまない

●前処置の感覚は施行医にも伝える

●施設にあった方法を検討する

●患者さんにとって最良の方法で実施できるようコーディネートする

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くれぐれも、患者さんのための検査であり前処置であることを忘れないよう心がけましょう。

宮脇先生の講演 「安全、苦痛の少ない手技のコツ」①

~ 危険で苦痛を伴う経鼻内視鏡検査とは (2013.5.15)

 

宮脇先生は、今年の2月にピロリ菌の除菌に関する保険適用が拡大されたこと
を受けて、これからのスクリーニング内視鏡検査に求められるのは、安全性と
受容性が高く、また胃がん発見率や偽陰性率などの診断精度も問題がない
経鼻内視鏡への需要が高まると指摘。

ただ、かねてから宮脇先生は、経鼻内視鏡検査の二極化ということを懸念されて
いらっしゃいましたが、今回の講演でもその点に触れ、「2つの検査がある」として、
その検査内容の違いについて紹介していました。
20130510_scope

ひとつは、危険で、苦痛を伴い、精度が低い経鼻内視鏡検査。
具体的には、
①前処置:4%スプレー
②スコープの操作:外鼻孔から遠くを持ち
③経口スコープと混同した観察法
(観察深度、曲率半径、先端部長、光量、送気送水、吸引機能など、
スコープの違いに配慮しない検査)、この3点だと指摘。

一方、安全・安楽・精度が高い検査は、
①8%スプレー+スティック使用
②スコープの操作:外鼻孔の近くを持ち
③経鼻スコープに習熟した観察法(スコープの違いに配慮した検査)

とくに、これから活躍する若い内視鏡医の方々に適切な内視鏡検査技術を習得して、
経鼻内視鏡で多くの命を救っていただきたい、と締めくくられていました。

宮脇先生の講演 「安全、苦痛の少ない手技のコツ」②

~適切な前処置の手順 (2013.5.13)

 

前処置の手順について具体的な解説がありました。
下記のとおりです。
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1.消泡剤・胃粘液除去剤の服用
ガスコン水80ml、炭酸水素ナトリウム1g、プロナーゼ20000単位

2.左右(挿入する鼻孔)の決定

3.硝酸ナファゾリンを両側の鼻腔内へ数回噴霧

4.予備麻酔~
2%塩酸リドカインビスカス4mlを鼻腔内へ注入、飲み込む

5.スティック(14Fr,16Fr)に8%塩酸リドカインスプレーを噴霧して
挿入

6.患者さんを大切にされる方はぜひやっていただきたい、として・・
苦痛を少なくするため、スコープ先端に4%スプレー

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・スプレーのみに散布
・レンズには薬液を付着させない(曇りの原因)
・周辺に薬液を散乱させない(周辺機器の損傷)
・スコープの洗浄をきちんとする(先端ゴムの伸びや損傷)
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