緊急事態宣言が発出された場合は、緊急性の無い内視鏡査は延期を考慮することを推奨 ~日本消化器内視鏡学会が公表しているQ&Aより

2021年2月24日、日本消化器内視鏡学会が公表した新型コロナウイルス感染症に関する消化器内視鏡診療についてのQ&A(特にクリニックや比較的規模の小さな病院での内視鏡検査を想定した場合)・第6版によると、以下のことが提言されています(医療関係者向けのものです)。

==========

Q.内視鏡診療はなぜ感染リスクを高めるのでしょうか?

A.新型コロナウイルスは気道分泌物および糞便から分離されます。そして、飛沫やエアロゾルを介しての感染が考えられます。上部消化管内視鏡では患者の咳き込みや嘔吐反射の際に、また、大腸内視鏡検査ではガス排出時などに、ウイルスを含む⾶沫やエアロゾルが拡散し、これらを介した感染が起こりえます11。その他、ウイルスが付着した手や手袋等から直接あるいは間接的に⽬、⿐、⼝の粘膜に付着する事もあり得ます。

==========

Q.新規の内視鏡検査の予約に際して留意すべき点はありますか?

A.無症候性の感染者の報告は約20−30%とされており、内視鏡従事者と被検者を守る観点から、緊急事態宣言が発出された場合は緊急性の無い内視鏡検査は延期を考慮することを推奨します。

===========

Q.緊急性のない内視鏡検査とは?

A.以下の検査は緊急事態宣言下では延期を考慮すべきであると考えられます。
・無症候者に対するスクリーニングやサーベイランスを目的とした消化器内視鏡検査。
特に、H. pylori 未感染、H. pylori の除菌後で萎縮が軽度で無症候の症例の上部消化管内視鏡検査などの場合
・大腸ポリープの内視鏡切除後で取り残しなしと判断された症例の3年以内の検査
・検査結果が治療方針に大きな影響を与えないような経過観察目的の内視鏡検査。
例えば、H.pylori 除菌後で無症候の消化性潰瘍の経過観察、再発リスクの低い食道胃大腸でのESD後の経過観察、膵嚢胞の経過観察EUSなど

==========

Q.患者が来院した際に、新型コロナウイルス感染症に対して事前に問診すべき項目とその時の注意点を教えてください。

A.問診票での質問項目としては下記の項目を含めることを推奨します
1.患者の状態について
①発熱、のどの痛み、咳や痰などの風邪の症状はありますか?
②疲れやすい、倦怠感などの症状はありますか?
③味覚や嗅覚に異常を感じますか?
④4−5日続く下痢等の消化器症状はありますか?
⑤現在の体温は?

2.感染リスクについて
①2週間以内に感染が拡大している地域を訪問したり、そちらから来られた方と
接触したことがありましたか?
②2週間以内に「新型コロナウイルス感染者やその疑いがある人」、または、
「そのような人と接触した人」との接触がありましたか?
③2週間以内に海外に渡航されましたか?
④2週間以内に海外から帰国された方や帰国された方と接触した人との接触がありましたか?
⑤2週間以内にいつも同居されている方以外と会食をされましたか?
⑥2週間以内に、大規模なイベント、ライブハウス等の人の多いお店や接待を伴う外食店に行かれたことがありましたか?

3.新型ウイルス感染の既往について
① 新型コロナウイルスに感染したことがありますか?
② 新型コロナウイルスへ感染の治癒はどのようにして確認されましたか?

===========

こうした内容は医療関係者向けのものではありますが、受診する側の私たちも、いま受けておくべき検査なのか、自分自身の健康状態はどこまで把握しておく必要があるのか、前知識として身につけておくと、病院側も安心して受け入れてもらえると思います。

さらに詳しい内容はこちらでご確認ください。
https://www.jges.net/medical/covid-19-qa#cq3

内視鏡を受ける前に知...

トピックス一覧に戻る

ページ上部へ戻る